ミステリ

『誕生パーティの17人』

タイトルが気になっていたスウェーデンの推理小説を読んでみました。

 『誕生パーティの17人』 ヤーン・エクストレム・作/後藤安彦・訳 創元推理文庫227-1

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 遺産配分目当てで、一族の長老である伯母の誕生日に集まった3つの家族。その夜、2人の人間が別々の部屋で死体で見つかります。どちらも密室。そしていくつかの怪しい出来事の後に更なる殺人が…

 一つの屋敷に一族が集まって、密室に連続殺人…謎解きを楽しむタイプの本格ミステリです。しかも叙述形式もうまく工夫してあり、最後の最後まで読ませる作品です。
 作者のヤーン・エクストレムは「スウェーデンのカー」と呼ばれているそうですが、密室トリックも無理なくうなずけるものでした。

 カバー絵はひらいたかこさん。創元ではクリスティなどで沢山描いていますが、このカバー絵はかなり内容に合っていて、いい雰囲気です。
 

 お気に入りになりました。この作家の作品の更なる訳本が待たれます(この本は既に品切れですが… 手元のものは1987の初版です)。

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『トレント最後の事件』

 年明けから忙しくなかなかアップできませんでしたが、本だけは毎日読んでいました。
最近は昔読んだミステリの読み直しが多く、今はこんな本を読んでいます。

『トレント最後の事件』 E・C・ベントリー・作/大久保康雄・訳 創元推理文庫114-1

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 表紙絵は金子三蔵氏。結晶か何かみたいですが、こんな絵を推理小説の表紙にしてしまうあたりのセンスがすごいです。 

中学時代は、いわゆる本格推理の古典を文庫で探して読んでいたのですが、その頃にはハヤカワ文庫で読みました。表紙絵がとても印象的だったことしか覚えてなかったのですが、今読み返すと、なかなか読み応えのある作品です。先日読んだ『横溝正史読本』の中でも正史や安吾に絶賛されていました。
 
ベントリーという人はこれしか推理小説を書かなかったそうです。処女作から「最後の事件」なのですね。画期的な作品

 この本はブラウン神父シリーズの作家G・K・チェスタトンに捧げられていますが、これはチェスタトンが『木曜の男』をベントリーに贈ったお返しなのだそうです。次は『木曜の男』を読んでみようかなと思います。

 ちなみにハヤカワ文庫は、

 『トレント最後の事件』 E・C・ベントリイ・作/高橋豊・訳 ハヤカワミステリ文庫HM74-1

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 カバー絵は野中昇氏。かなり好きな表紙です。  

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本日の新入荷(1/19)

◇古書うさぎ堂 1月19日の新入荷◇

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★角川文庫の横溝正史を17点入荷しました★

・『獄門島』 
・『悪魔が来たりて笛を吹く』
・『幽霊座』 
・『女王蜂』 
・『白と黒』 
・『夜光虫』 
・『扉の影の女』

・『悪魔の百唇譜』
・『夜の黒豹』
・『貸しボート十三号』

・『スペードの女王』
・『死神の矢』

・『仮面舞踏会』
・『殺人鬼』
『塙侯爵一家
・『まぼろしの怪人』
・『真珠塔・獣人魔島』

★古書うさぎ堂の「新入荷」のページをご参照ください。

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『わらの女』

 新年にふさわしい華やかな裏表紙絵です。

 『わらの女』 カトリーヌ・アルレー・作/安堂信也・訳 創元推理文庫140-1

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念の為言っておきますが、由美かおるではありません。ジーナ・ロロブリジダです。

 昔の創元推理文庫にはこうした映画のスナップを使った(安易な)カバーがいくつかあります。しかもその写真の多くはツボを外したものなので、マニアには人気があります。

ちなみに表紙はショーン・コネリーです。

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 『わらの女』なら表紙は女性の方が…とか思うのはシロウトの考えでしょうか。この写真の正体不明な感じ(内容をご存知ない方なら探偵とか思ってしまいますね…)がまた素敵です。

 タイトルの「わらの女」もとても謎なタイトルですね。フランス語に「homme de paille(わらの男)」という「ロボット」「でくの坊」とかといった意味で使われるイディオムがあるそうで、そのもじりのタイトルなのだそうです。この場合は「囮にされた女」という意味なのだとか(本書解説の厚木淳氏による)。

 映画は観ていませんが、原作とは違いハッピーエンドなのだそうです。今リメイクしたら原作に忠実な相当怖い映画ができそうな気がします。

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『アドレナリンの匂う女』

 たまにはミステリも。

 「アドレナリンがブッと出たぜ」という名セリフは泉昌之の傑作マンガ『新さん』(新潮文庫)の登場シーンですが、これもまた名タイトルだと思います。

『アドレナリンの匂う女』 ジェイムズ・M・ケイン・作/宇野利泰・訳 創元推理文庫174-1

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 ジェイムズ・ケインというと『郵便配達は二度ベルを鳴らす』が有名ですが、このお話はあのお話とは微妙にパラレルで、『郵便…』では主人公がろくでなしで魔性の人妻と共謀して旦那を殺すお話ですが、こちらは主人公が人生の成功者でやはり魔性の人妻と…というお話。
 気になるタイトルは「The Magician's Wife」。匂う女の亭主が奇術師なのですね。

 表紙絵は岡部孝之氏。微妙に手抜きな感じがいい味出しています。でもピンチの時に出るホルモンのアドレナリンってどんな匂いなのでしょうか…やはり凄いタイトルです。

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